自由民権現代研究会とは
自由民権現代研究会とは
Ⅰ:活動目的
今から約140年前の明治時代前期、多くの若者たちが自由主義と民主主義を求めて行動した自由民権運動という、国民的な一大ムーブメントがありました。その大きなパワーと熱いエネルギーは、国会の開設と憲法の制定を実現させ、近代国家として日本をスタートさせることに成功したのでした。 その中で、この運動の原動力となった若者たちによって、「五日市憲法」や「東洋大日本国国憲案」といった、民間からの憲法草案=「私擬憲法(しぎけんぽう)」が、全国各地で数多く作られました。当時の若者たちは、欧米の書物から自由主義と民主主義を学び、自分たちの智恵と力で「私擬憲法」を創り出したのでした。
残念ながら、これらの「私擬憲法」が、明治政府が制定した明治憲法の内容に、直接影響を与えることはありませんでした。しかし敗戦後の1945年、こうした「私擬憲法」を土台として、さらに欧米の最新の憲法の考え方を取り入れた新憲法の草案が、民間の人たちによって作られました。そして、それらを骨格とした新たな憲法が作られて、現代国家としての日本がスタートすることとなったのです。
それから70年。冷戦の崩壊に伴うグローバリゼーションの進展と、高度情報技術の発達によるデジタル社会の拡がりによって、世界は大きく変わりつつあります。こうした中で、グローバル化とデジタル化という世界的な新たな流れに呼応した政治が、創り出されていくべき時が迎らえています。
私たちは、自由民権運動に始まる日本の近現代の歴史と、その中で先人たちが築け上げてきた伝統を受け継いで、これからの未来に向けて、自由主義と民主主義を求める活動を行っていきたいと思います。もっと世界に開かれ、もっとデジタル社会に適応した、もっと自由で、もっと民主的な社会を創っていくために!
Ⅱ:活動内容
①論文・レポート:現代日本において、自由主義と民主主義への理解を深めるための、自由民権運動の調査・研究
②自由民権Books:自由民権運動に関する良書の収集と書評による啓発を行います。
③自由民権Picks:インターネット上に存在する自由民権関連情報のキュレーションを行います。
④私擬憲法リマスター:明治時代の「私擬憲法」を現代語訳し、デジタルアーカイブ化していくことで現代にその精神を蘇らせます。当研究会で現代語訳をしたデータについては、クリエイティブ・コモンズ「CC BY 4.0」で公開します。